保険適用について理解を得る必要性
医療現場では、保険適用される診療と自由診療について、患者の理解を得るのに苦労する場合があります。
保険医療機関で受けられる診療は、全て保険診療だと勘違いしてしまっている患者もいれば、自由診療についてそもそも知らない患者もいます。また、保険適用外の診療を行っても、それ以外の部分は全て保険適用されると誤解している患者も少なくありません。
保険適用についての正しい理解を得なければトラブルを引き起こしてしまうリスクがあるため、医療機関が行う説明は大きな課題と言えるでしょう。そこに高度先進医療が加わると、余計に事態は複雑になります。
表面上は混合診療になるものの、高度先進医療の部分だけが全額負担になり、その他の診療には保険が適用されるという特殊な状況になるからです。患者側からすると、なぜ全ての診療に同様の措置をとらないのかということを問われることがよくあります。
説明をすることに苦労するということもよくありますが、その位置づけの理解を得ることは非常に重要なことです。医療内容によって理由は異なりますが、保険として認めるにはまだ未熟な技術であるということを理解してもらうのが最も近道となるでしょう。中には、高度先進医療として多くの実績ができてくることにより、将来的には保険適用になるものもあります。高度先進医療を必要としている患者がいるからこそ、少しでも利用しやすいように措置がとられているということを伝えることが、患者の納得につながっていきます。